長い眠りから覚めた。
記憶と感覚が急激に戻ってくる。 21_21のワークショップで、ドイツでお世話になった方と再会した。 ダンサーであるユイさんは人生の目標であり、憧れの人。 実は、香取慎吾のおはロックの振り付けをされた方(!)。 異国の地・ベルリンで結婚と出産を経験し、現地で言葉を覚え、幾多の試練を乗り越え、 今では日本を代表する日本人ダンサーである。 ベルリンのDock 11や日独センターの公演も記憶に新しいところ。 毎年、横浜の赤レンガ倉庫での公演で帰国される。 そして、ハンブルクで同じ日本人に騙されそうになったとき、助けてくれた大恩人。 ドイツという国の素晴らしさと、前向きに生きることを教えてもらった。 ミッドタウンの景色が、ベルリンに変わっていく。 言葉を選びながら、私の問いに丁寧に答えるジュンジさんも隣にいる。 東大博士課程に所属されていた頃からの大先輩。 本当にあの頃のようだ。 この5年間、ずっと言えなかった想いを吐き出した。 恥ずかしくて誰にも言えなかった。 海外での事を忘れなければ、日本社会に適応することができなかった。 あえてドイツ語に触れないようにしていた。 ステレオタイプに自分を当てはめ、楽に生きていけばいいと言い聞かせた。 状況が悪くなるとドイツに帰りたい、そればかりで過去に甘えていた。 吐き出した後、沸き上がってくる活力。 今まで見てきた世界を、私はどう構築していけば生きる価値を見つけられるのか? 哲学的な話からアート、デザイン、科学、広告の存在意義の話まで発展。 問いにならない問いに答えられる、この2人と話せている自分はラッキーだと思った。 そして、ジュンジさんからいただいた研究論文を読んでいる。 年齢もある(汗)...し、日頃使わない思考回路を使うので速度が遅い。 けれど、1つ1つ扉を開いていかないと、行きたい場所には辿り着けない。 10月は、過去を現在に蘇生させる作業。 20代の前半に出会った人達と再会し、今の自分を冷静に見てもらった。 始発まで付き合ってくれた、サークルの先輩・同期たち。 10年も前に別れたのに、まるで昨日までずっと飲んでいたみたい。 Als常連のアーティスト・近森さんには「お前と名刺交換する日が来るとはな〜w」なんて言われ。 れいしうさんは相変わらずの優しさで、私を連れ出してくれた。 本気で怒ってくれる同い年の上司との会話で、また何かを思い出した。 言葉にはしないけど、見守っていてくれるチームのみんな。 こんなにも多くの人が居てくれる。 失っても大丈夫、きっといつかまた会える。 それを確信できた。 もうトライしよう。
by kiyoko_okubo2
| 2010-10-25 00:31
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武蔵野美術大学
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